行動は、結果であり、要因である。

 「行動は、結果であり、要因である。」

 これだけ聞くと一体何を言いたいのか?と思うだろうが、最近特に重要だと感じている事なので敢えてこんな表現をした。一言で言うと「行動が全て!」ということなのだが、これでは言外のメッセージが伝わらない。簡単な例えで考えてみよう。もしあなたが新人の営業だとして、なかなか売上げが立たずに困っているとする。どうしたら良いだろうか?

 ここでピンと来た人は「つべこべ言わずに先ず行動でしょ!」と答えるだろう。前段の伏線から考えれば正にその通り。例えば、ビル一棟を端から一軒一軒回って行けば、セールストークも上手くなるし度胸も付く、営業としての精神力は相当鍛えられるだろう。だが、少し足りない。かといって、「きっちり要因を分析して顧客のニーズや売れ筋を見極めましょう!」という事ではもちろん無い。

 言いたいのは「行動が全て」なのだが、ポイントはどんな行動を取るかにある。特に自身の成長を考えると顧客ニーズや売れ筋といった外的な条件に対処するだけでなく、自身の行動を変える事の方がレバレッジが効く。しかも、行動の変容は顧客や商品が変わっても継続して自分の中に残る一生涯の力となる。行動はいろいろな要因を考えた上で結果としてとるものであると同時に、その後の自身の成長や成果を導く要因でもある。これが冒頭の問いかけで伝えたかった事だ。

 心理学者ウィリアム・ジェイムズの言葉で、スポーツの世界でもよく引用されている言葉がある。

   「心が変われば行動が変わる
     行動が変われば習慣が変わる
      習慣が変われば人格が変わる
       人格が変われば運命が変わる」

 心が変われば行動につながるのは間違いないのだが、自分の本心はそんなに変わるものではない。しかも、心の変え方はと聞かれると答えに窮する人が多いだろう。人が変わるのは3つの場合しか無い。大病をわずらう、大失恋を経験する、ろう屋に入れられるの3つだ。確かにこれだけの体験をすれば変わるかもしれないが、これはどちらかというとネガティブな状況であり、変わってしまった場合だ。では、自らが主体的にポジティブな方向に変わるには、どうすれば良いのか?実は心を変えるために行動を変えるというアプローチがある。人は悲しいから泣くのか?泣くから悲しくなるのか?泣いている内に余計に悲しくなってきた。顔を洗って笑顔をつくったら気分が晴れてきた。こんな経験は誰もが持っているはずだ。

 つまり、行動は結果でもあり、要因にもなるのだ。

 しかも、行動を変えて行く事で、習慣、人格、運命と、人生そのものにも影響して行ける。正に行動はレバレッジポイントだ。

 では、どんな行動を取れば良いのか?

 これを考える上で、2つのアプローチがある。1つは自分自身の事を良く知り自分にあった行動を探す事。もう1つはお手本となる行動を決め愚直に努力する事だ。この2つは補完関係に見えるが、実はそうではない。前者は自分が出来る事、心地良い事は何かを知り、やる事を選んで行く場合である。後者は自分が出来そうかは、本当にそのやり方が良いのかは、一旦保留してお手本となる人を愚直に真似る事だ。これにより前者とは違うブレイクスルーを起せる可能性が出てくる。

 どちらかが悪いという話ではない。目指す姿によって取るべき行動が異なるという事だ。

 前者の様に自分を知る方法としては、MBTI、ストレングスファインダー、エニアグラム、ハーマンモデル等の有名なツールに加え、各社オリジナルの分析方法がある。

 後者の場合は目指す姿が自分の外にあるので、ロールモデルの設定も有効になる。もしイノベーターを目指したい、目指させたいというのであれば、当社のイノベーターDNA診断というツールがある。自分が想定するイノベーターとの行動の違いを見る事が出来る。設問のほとんどは行動を聞いているので、不足していると思えば、その行動こそが改善テーマにもなる。

 行動は、結果であり、要因であり、自身を変えるためのレバレッジポイントである。

 イノベーターDNA診断 http://www.indee-jp.com/page/idna

Written by Tatsuya Yamada on 2014-06-16