ひとりでできるジョブ調査

Written by 加藤 寛士 on 2020-07-10

近年、マーケティングや新規事業開発の場面で「大事だ、大事だ」といわれるようになってきたジョブ理論ですが、正直なところなんだか「わかったようでわからないモノ」であると感じていませんか?

弊社のクライアント様も「ジョブ理論は、実際に現場で使いこなせるようになるまでに大変な修養が必要」と誤解されていることがよくあります。 (ジョブ理論は、応用の幅や可能性が非常に大きいものではありますが、どんな規模・どんな段階にあるビジネスに於いても気軽に使い始めることができるものです。)

そこで本記事では、ジョブ理論を初めて知った人でも消費者からジョブを聞き取ることができる方法をSTEP BY STEPでご紹介したいと思います。


売れてる商品には必ずジョブがある

復習になりますが、ジョブというのは「顧客が片付けようとしている用事」のことです。( ジョブの考え方にあまり馴染みがない方は、こちらで概要を解説していますので確認してから読み進めてください。) これは別の視点から捉えると、「人はいくら良いモノだからといっても、理由もないのに買い物しない」ということでもあります。

そして、クリステンセン教授がジョブ理論で示したのは「売上をあげるために、まず顧客が購買に至る理由を分析してみるべし」ということでした。日々消費者としても買い物をされている、皆さんからしたら「それはそう」と感じたのではないでしょうか?


ジョブが「わかったようでわからないモノ」に感じられてしまう理由

自分が消費者のときはしっくりときていたはずのジョブが、売る側に立ったとたんに「なんだかわからない」と感じてしまうのはよくあることです。私は、主な理由は2つあると考えています。

まず、人がモノを買うからにはジョブは確実に存在するのですが、一般に消費者は購買の理由を描写できるほどの「明確なジョブの自覚」を持っていないということがあります。濃い霧の中で自分の手のひらを見るときのように、近くに存在することは確かでも、よく見えてはいない状況にあることが多いということです。

つぎに、「ジョブのようだけどジョブではないもの」の存在があります。このことについては今回は深入りしませんが、要は「ジョブとジョブでないもの」を区別する必要があり、それがややこしいことがあるということがあります。


誰でも使える! ジョブを聞き出す6つの質問

そこで、そうしたジョブ理論にまつわるややこしい話やトリビアル理屈をいったんわきに置いて、ジョブ理論の現場での活用をはじめることが出来ないか?という狙いで、消費者からジョブを聞き出すことができる究極の6問をまとめてみました。

今日ジョブ理論を知った人でも使いこなすことができるように。そして、ジョブにまとわりつく霧を払うことができるように構成しています。

なお、調査対象となる商品をitemと記載していますので、調査したい商品に書き換えて使ってください。( 究極の6問は、ゲーム機、コーヒー、通勤電車、どらやき、ファミリーレストラン、旅行予約サイト など toCの商品やサービスを想定しています )


究極の6問

  1. itemに1年でいくらぐらいお金を使いますか? 概算で教えて下さい
    • —– 円
  2. 普段itemを使って何をしていますか?思いつく限り(できれば3つ以上)箇条書きで列挙してください。列挙が終わったら、列挙した中で、自身にとって最も重要なものに◎、次に重要なものに◯をつけてください
  3. itemを◎をつけた目的で使うときに、何をしていることが多いですか?思いつく限り箇条書きで列挙してください
  4. 普段itemを◎をつけた目的で使うときに、気分や心理状態にどのような変化がありますか? 複数ある場合は最もよくある変化について教えて下さい
  5. もし、itemを◎つけた目的で使うことができないとすれば、あなたの生活はどのような変化がありそうですか?最も気になる変化を一つだけ教えて下さい
  6. もし自分がitemを開発・販売する立場になるとしたら、◎つけた目的で使うために、どんな点を改善・改良しますか? 一つだけ教えて下さい

※こちらから6つの質問を使った調査を行うための調査票をダウンロードできるようにしてあります。必要な方は、編集・印刷してご自由にお使いください


究極の6問の使い方

1問目について、商品の性質上1年という期間設定がふさわしくない場合は適当に書き換えて使ってください。(例えば、調査テーマが自家用車などの場合は、5年程度にしたほうがよいでしょう)

調査票を消費者に渡して記入してもらうか、本記事を見ながら聞き取りを行ってください。消費者がつかまらない場合は、まず上司・同僚・部下・知人・家族・自分などで試してみても発見はあると思います。より確かな回答を得たいと感じたら、消費者へのインタビューをセットアップしてくれる調査会社を探してみましょう。

調査票が集まったら「結果の読み解き方」を参照しながら、読み解きをしてください。itemはどのようなジョブに基づいて購入されていて、どのような改善が推奨さそうか、ジョブ理論を用いてたくさんのヒントが得られるはずです。


結果の読み解き

  1. itemに1年でいくらぐらいお金を使いますか? 概算で教えて下さい
    • 回答の金額の平均や最大値が大きければ大きいほど、市場やビジネスチャンスも大きいということです。得られた回答をもとに市場規模を推測してみましょう
    • なお、ヘビーユーザー(オタク)は一般の消費者とは全く異なる回答をする問いなので、調査対象者がヘビーユーザーであるかどうかは見極めてから結果を読み解くようにしましょう
  2. 普段itemを使って何をしていますか?思いつく限り(できれば3つ以上)箇条書きで列挙してください。列挙が終わったら列挙した中で、自身にとって最も重要なものに◎、次に重要なものに◯をつけてください
    • メインとなる質問です。この質問で列挙されたものがジョブとなります
    • ◎や◯がついたものは、回答者にとってとくに重要なジョブです
  3. itemを◎をつけた目的で使うときに、何をしていることが多いですか?思いつく限り箇条書きで列挙してください
    • 本問ではジョブに対応する「状況」がわかります
    • クリステンセン教授はその著書群の中で「ジョブは状況とセットにして考えなければいけない」と何度も言及しています (それだけ重要なものであるにもかかわらず、「状況」をおろそかにして考える人が多いということでしょう)
    • 状況」は、なぜ消費者がそのジョブを重要と考えてるのか?どうすれば消費者をもっとうまく助けることができるか?を考える有力なヒントになります
  4. 普段itemを◎をつけた目的で使うときに、気分や心理状態にどのような変化がありますか? 複数ある場合は最もよくある変化について教えて下さい
    • クリステンセン教授はジョブを網羅的に抽出するために、機能的ジョブ・社会的ジョブ・感情的なジョブの3つの視点を使う方法を紹介しています
    • 究極の6問の2問目に対する回答では、機能的ジョブや社会的なジョブが列挙されることが多いのですが、感情的なジョブは見逃されることが多いのでこの問題で改めて確認します
    • 感情的なジョブは「使いやすさ」や「体験」の観点から商品を改善する有力なヒントになります
  5. もし、itemを◎つけた目的で使うことができないとすれば、あなたの生活にどのような変化がありそうですか? 最も気になる変化を一つだけ教えて下さい
    • 本問では、消費者がジョブを重要だと思う「理由」を探ります
    • 「理由」が消えるとジョブは極めて弱くなり、商品が不要になることがありますので、理由を知っておくことは非常に大切です ( 例えば、学校を卒業すると「学校に学生として所属したい」というジョブのために購入された制服が不要になる )
  6. もし自分がitemを開発・販売する立場になるとしたら、◎つけた目的で使うためにどんな点を改善・改良しますか? 一つだけ教えて下さい
    • 本問では、itemのジョブに対する満足度と満足できてない点を確認します
    • 満足度を高めることができれば、類似商品から一歩抜きん出たステージで消費者の支持を集めることが出来ます

まとめ

「高度に習熟していないと使えない」と誤解されがちなジョブ理論ですが、本記事がきっかけとなって実際に現場で使える豊かな発想をもたらすジョブ理論の効用を体感していただければ幸いです。

究極の6問をご活用にいただくにあたって、理解しにくい部分や疑問などがあればぜひメッセージください。本記事に加筆・改定を加えつつお答えしていこうと思います。


プロユースのジョブ調査のご紹介

最後に少しだけ宣伝をさせてください 。

弊社では、本格的なジョブ調査をと分析行うサービス、ジョブセグメント市場分析とファーストサーチを提供しています。

  • ジョブセグメント市場分析 (通称:ジョブレビュー)
    • ョブレビューは定量調査型のジョブ調査です
    • 調査テーマとなった商品についてのネットリサーチを行い、市場をジョブベースのセグメントで切り分けて、セグメントごとの重要度・満足度・消費金額ベースのシェアを算出し、レポートを作成します
    • 市場に顕在化しているジョブを定量的に評価することができるので、最初に行うジョブ調査や定点での調査におすすめです
  • ファーストサーチ
    • ファーストサーチは定性調査型のジョブ調査です
    • 弊社に所属する各分野におけるジョブ調査のエキスパートがインタビュー形式で調査を行い、レポートを作成します
    • 究極の6問やジョブレビューでは不可能な、市場に顕在化していないジョブの探索も行うことが出来ます
    • 先行してジョブレビューを行い、次にファーストサーチを行うことで、より特定のジョブに対する理解の解像度を高めたり、特徴的な回答をした消費者にインタビューを行うこともできます

どちらも弊社が、大企業からスタートアップまで新規事業開発の支援の実際の場面で培ってきた、ありったけのノウハウを詰め込んだ分析を行うサービスです。


究極の6問よりも、広く深い系統的な調査を検討されている方は、ぜひ弊社担当( indee_web@indee-jp.com ) までご相談ください。

筆者もジョブレビューの開発には深く関わっています。手前味噌ではありますが、クオリティには正直自信があります。ジョブレビューを通じて、皆様のビジネスの発展に貢献できること楽しみにしております。

「1億人に歯磨き粉の常用を習慣化させた男」と 「1億人に日常的な運動を習慣化させようとしている男」

Written by 加藤 寛士 on 2020-07-06

今日多くのサービスがユーザーに継続して使ってもらって、初めて提供者に利益をもたらすビジネスモデルを採用するようになりました。

提供者側が対価を受け取る前にユーザーに使ってもらって、良さをわかってもらい、さらに習慣的に使ってもらう」というビジネスモデルです。横文字で”サブスクリプション”なんて言われて、最近もてはやされてもいるようですね。(S製薬のDリンクル方式(?)といえばイメージしやすいでしょうか。)

選択肢過剰社会でビジネスを行う場合、新規顧客獲得コストが最も高くつくためにこのようなビジネスモデルが流行しているのだと思います。


一方で、普通は新しい習慣を身につけることはユーザーに大きな負担を強いることも忘れてはいけないでしょう。習慣化を達成するためには、例えば以下のような問題がすべてクリアされている状況を維持する必要があるからです。


  • 時間問題
  • お金問題
  • 周囲の理解問題
  • 上手にできない問題
  • やめる言い訳が思いついてしまう問題
  • なんだかどうでも良くなってくる問題
  • どうしても飽きてくる問題
  • 気分が乗らなくなってくる問題
  • すぐに効果が得られない問題

そこで多くのサブスクリプション型のビジネスでは、ユーザーにそうした数多の困難を乗り越えてもらう対価として、(一般に膨大な手間をかけて) 毎日のようにリッチなコンテンツやインセンティブを提供し続けています。

しかし多くのサービスが、そうした実直で献身的な努力にもかかわらず確実にユーザーに習慣的に使ってもらうことができずに、苦戦を強いられているようです。


そこで今回は「プロダクトデザインにおける習慣の形成」をテーマに、わずか10年で1億人の習慣形成を達成した歴史的な成功事例を紹介し、その事例の観察から行動経済学が解明した「プロダクトデザインに応用可能な戦略」についてお伝えします。

さらに、その戦略を(自覚的にかはわかりませんが)上手に活用し、現在進行系で1億人の運動習慣の形成を目指しているスタートアップ企業をご紹介します。



3週間では足りない習慣形成

よく言われる習慣形成の知恵として、「まず3日、そして3週間続けることができれば、それは習慣になる」というようなことが言われています。その知恵に従って、習慣化が達成されるまでの間、一定のインセンティブを与える方法がビジネスの場面でもよく取られています。

ちょうど今(2020年7月)、国が電子決済の利用を促進するために最大5,000円分相当の「マイナポイント」の付与する施策をおこなっています。これも、インセンティブを使って、電子決済利用の習慣化を狙ったものと言えるでしょう。

また、ソーシャルゲーム業界では「初回登録から14日間ログインボーナス」のようなキャンペーンを行うことは、ほぼ全てゲーム運営のデフォルトとなっているようです。


また、モチベーション理論などの視点から提供される習慣化の戦略として「小さな達成を可視化せよ」みたいなこともよく言われています。


もちろんそうした戦略は、ある程度の有効性が確認されたものではありますが、これをお読みの方であれば、「インセンティブ」や「達成の可視化」をプロダクトデザインに組み込んで、ユーザーに先行して達成感や心地よさや便利さを体験させたはずなのに、それでも習慣が形成されない。という経験もしていることでしょう。

習慣形成には、先程簡単に思いついただけでも9つもの問題がクリアされている状態を保たなくてはいけないのです。さらに強力な戦略の併用が必要な状況もあるということだと思います。



1億人に歯磨き粉の常用を習慣化させた男

ここでプロダクトデザインの妙に基づいて成された習慣形成について、歴史的に知られた成功例を一つ紹介しましょう。


成功例の舞台は1900年代の初頭のアメリカ。人口は1億人。ほとんど誰も「歯磨き粉」を使っていませんでした。この状況から初めて、1910年代までのわずか10年足らずで、ほとんどのアメリカへ国民に歯磨き粉を常用する習慣を作り出した男がいます。

その男は以下のように広告を使い歯磨き粉を改良することで、アメリカ人1億人に歯磨き粉を使う習慣を作り出しました。

  • 「歯を磨いてしばらくすると、歯や舌にぬめりを感じること」を自覚させる広告をする
  • 「歯のぬめりを感じたときには、歯磨き粉を使って歯を磨こう」と呼びかける広告をする
  • 歯磨き粉にミントの香料を仕込み「歯磨き粉を使うとミントの清涼感を感じることができる」と広告する

ちなみに、その男の名前はクロード・ホプキンスと言います。一部の人達にはおなじみの現代広告界のレジェンダリーの1人ですね。


行動経済学が解き明かしたホプキンスの魔法

アメリカ人の口腔衛生に大きな好影響をもたらした歯磨き粉ムーブメントですが、行動経済学の学者たちはこのムーブメントを観察し、マーケティング戦略として再現可能なテクニックに落とし込んでいます。

その戦略とは一言で言えば「習慣化にはキュー・リワードの組み合わせて習慣化することが有効」ということです。キューとは習慣を開始するきっかけ、リワードとは習慣を達成した時に得られる報酬のことです。


クロード・ホプキンスの事例ではキューは「歯や舌ににぬめりを感じること」、リワードは「ミントの清涼感」となります。「歯にぬめりを感じたら、歯磨き粉を使って歯を磨くと、ミントの清涼感を得られる」この3STEPを組み合わせた習慣化を目指したということです。


少し話がそれますが、広告を依頼されたクロード・ホプキンスが、「虫歯が原因で年間数万人が亡くなっています」「口がきれいであることはモテるための最低条件です」「歯がきれいだと、食事が3倍増しで美味しく感じるという分析結果が出ました」のような安直な広告を打つことをせずに、習慣化のムーブメントを設計した非凡さには、レジェンダリーと呼ばれるだけの手腕を感じざるをえませんね。


習慣の形成にはリワードだけでなく、キューが必要というのは言われてみれば、ごく当たり前のことのような気もしますが、たった10年で世界を全く新しいものに変えた実績を考えると、とても強力なテクニックと考えて良さそうです。



1億人に日常的な運動を習慣化させようとしている男

「習慣化を価値に変える」ことに取り組んでいる、現在進行系のスタートアップ企業も紹介しましょう。


LiveRunは、スマートフォーン活用して、毎日定時に10回程度バーチャルグループランニングを配信しているウェブサービスです。


LiveRun | ライブラン | ランニング | ウォーキング


LiveRunは「運動の習慣形成」に取り組むために設計されたアプリケーションですが、彼らにとってのキュー・リワードは何でしょうか?



彼らのキューは「ライブであること」です。 一瞬では理解しにくいですが、記念日と同じ仕組みだと考えてみるとわかりやすいかと思います。

世界中の多くの人々が「1月1日に新年を祝う習慣をもっていること」をキュー・リワードで説明すると、どういうことになるでしょうか?


簡単ですね。


1月1日という日付を迎えることが、新年を祝うという習慣のキューになっているということです。 同様にLiveRunでは、カレンダーではなくて、時計がキューとして機能しています。「ライブであること」がキューとして機能しているというのは、例えば「6:30の時計を見ると、走り出さなくていけない感じがしてくる」ということです。


類似したコンセプトの運動支援アプリは、動画や音声コンテンツをいつでも利用できるようにしているものが多いですが、「習慣化」という側面から見ればライブランは他を圧倒していると感じます。実際に有料利用継続率93%という、この手のサービスを運用経験がある人からしたら、ちょっと意味がわからない数字が出ているようです。


キューが古典的であったのに比較して、リワードは極めて現代的です。LiveRunでは、「定期的に運動することの爽快さ」に加えて、「みんなでひとつのことに取り組んでいるという一体感」、「名前を呼んで、ほめたり、はげましたりしてもらえること」がリワードとして機能しています。


大の大人が「そんなこと」で? と感じられたかもしれませんが、ささやかなミントの清涼感ですら世界を一変させるきっかけになったのです。再び「ささやかなリワード」が1億人の生活習慣を変えるということも十分に起こり得るのではないでしょうか?

実際に「そんなこと」でも十分すぎるほどリワードとして機能しているようです。私もたまにグループランニングに参加させていただいているのですが、朝2回参加、夜2回参加するようなほぼLiveRunの中毒(笑)とも言える方も何人も見受けられます。デジタルテクノロジーを活用したつながりのなかにリアルなものを求めていく。とても現代的なリワードですね。



新規事業開発におけるキューとリワードの設計

LiveRunが、スマートフォン普及拡大を背景にキューとリワードを設計し挑戦を始めているように、新しいテクノロジーやビジネスモデルを駆使してこれまでになかったキューやリワードを作り出すことができるようになってきました。

弊社では「デジタルテクノロジーや心理学・行動経済学を活用した習慣形成」も視野に入れた、新規事業開発の総合的なコンサルティングサービスを展開しております。

お気軽にご相談ください。



行動経済学をプロダクトデザインに応用する

本記事は、『行動を変えるデザイン』を参照して執筆しました。情報は少し古いですが、心理学や行動経済学をに活用していくかを丁寧に解説したおすすめ本です!

生と死 Innovation for Life vol.1

Innovation for Lifeのテーマは人類にとっての永遠のテーマである死について取り上げてみました。

 

我々は死と向き合う事でより生きることの意味が見えてくるのではないでしょうか?

 

私自身は、日本人の伝統的な行事や風習、そして生活習慣に多くの影響を与えてきている禅をルーツとする武道の体験を通して、武士の人生哲学に興味を持つことになりました。

スティーブ・ジョブスや、ベン・ホロイッツなど海外の多くのイノベーターもこの禅や武士道に惹かれる事には何か本質的な共通点があると考えています。

 

江戸という、戦がない平安の時代を治める為政者となった武士が、自らを律して生きていくために定めた行動規範が武士道であり、そこに不確実性が高く、生きる目的を見失いつつある現代を生きる我々にとってのヒントがあると考えています。

 

もし明日死を迎えるとしても、悔いの無い毎日を過ごしていますか?

 

自信をもって”はい”と応えられなければ、是非これを機会にその理由を探ってみてはいかがでしょうか?

 

Innovation for Life vol.1 生と死

不確実性が益々高まる現代社会において、幸せな人生をおくるために大切なことを考える問いを発信することでみなさまとご一緒により良い未来そして社会を創っていくチャンネル Innovation for Life・・・第一話のテーマは生と死 何カ所かカットしたのですが・・・時間は約8:00と少し長めにになりましたm(__)…

Vol.1 生と死

本コンテンツもイノベーションの作法通りに実践を通して改善、改良していきます。

みなさまからもご感想やご要望をお待ちしております。


オンライン・カンファレンスの価値は?

Written by 山田 竜也 on 2020-06-26
https://virtualconference.td.org/

 

6月第1週に atd VIRTUAL CONFERENCE 初のオンラインでのカンファレンスが開催されました。元々は5月の中旬にアメリカのデンバーで予定されていましたので、開催中止決定から比較的短期間でのオンライン開催決定だった印象です。

私個人は、元々現地での参加を予定し、デンバーの街並みと大好きなBlue Moon(全米No1クラフトビール)を本場で味わう事を諦めた所に、オンラインでの開催案内。オンラインとはいえ、5日間のフルスケジュール、時差13時間のシフトワークで最後まで参加できるか!?、色々悩みましましたが、オンラインを体験するのは、今回だけのチャンスかもしれないと思い最後はRegistrationしました。90日間は視聴可能と言うのも後押しになりました。

 

Keith Ferrazzi 氏の Co-Elevation Kickoff : Going Higher Together

初日の基調講演はニューヨークタイムズのベストセラー『Never Eat Alone』の著者である Keith Ferrazzi 氏の Co-Elevation Kickoff : Going Higher Together でした。内容は「オフィスや正式な肩書き、あるいは物理的な職場を必要としない、根本的な新しいワークプレイス・オペレーティング・システムにおけるリーダーシップ、コラボレーションを再定義する。」と言うもので、コロナ下の状況での働き方にもマッチするものでした。

本来リアルでの基調講演であれば、講演前のBGMが会場を盛り上げ、数千人が入る会場で、豆粒の様なスピーカーを見ながらのセッションだったのでしょうが、小さな画面、普段着のスピーカー、静かな語りかけで、深夜の時間帯でこちらも自宅と言うことがあり、とてもウェットに染み入る様に参加することができました。

スピーカーも参加者も、お互い普段の空間で、とてもリラックスして参加できる。これは不思議な学習体験でした。講演なんだけど、本を読んでいる様な感覚です。チャットラインにコメントは流れていくので自分一人ではないのはわかるのですが、リアルでの参加と違い会場の雰囲気や熱気は感じられません。

以前、同様に中止でオンライン開催でなったカンファレンスの動画を見ましたが、これは壇上でスピーカーが話すのを記録しただけのものでしたので、リアル開催の劣化版と言う印象だったのですが、スピーカーも参加者も普段の空間で#Stay Homeで、と言うのは、オンラインならではの良さを活かしていると感じました。

 

Marcus Buckingham 氏の StandOut Teams – How to Build Strong Teams Through Strengths

マーカス・バッキンガム氏の講演は2018に会場で聞きましたが、今回はより自然体で等身大の彼を感じることができ、ステージ上でのロックスターの様な姿より、個人的にはとても好印象でした。
レジェンドと呼ばれるスピーカーの語りを近くで、よりパーソナルに聞けるのもオンラインの良さと感じました。

 

ジョブ理論で考えてみるとオンラインがより上手に解決できるジョブは、以下の様な感じでしょうか。
 機能的な目的
  ・移動せずに、コストをかけずに、参加したい
  ・好きな時間に、隙間時間で参加したい
  ・理解できない部分があったら、もう一度見直したい
  ・寒すぎる会場ではなく、自宅で快適に参加したい
 感情的な目的
  ・会場の熱気を感じたい、参加者からの刺激を得たい
  ・レジェンドの語りをより近くで、パーソナルに感じたい

オンラインと言うと機能的な目的ばかりが頭に浮かびますが、感情的な目的にも目を向けると、より体験価値を高めるオンラインセッションのデザインが出来そうです。

 

さて、今回のオンラインカンファレンスの参加者は、世界で4,000名以上、日本からは約200名だった様です。2018年のサンディエゴでは世界で13,000名、日本から269名、2019年のワシントンD.C.では世界で13,500名、日本から227名でした。
移動の費用と手間がなくなり、参加費が1/3程度になり、手軽さは増しましたが、リアルでの体験価値は圧倒的に減りましたし、同時開催の展示会もないので、魅力が減るのは致し方ないかと、その中で、タイムゾーンの違いを乗り越えて日本からの参加がそれ程減っていないのは、国民性なのでしょうか。

 

オンラインの価値は?

個人的には、欲しい知識のインプットと言う意味では、オンラインは非常に有効だったと思います。一方で物足りなかったのは、偶発的な出会い・発見です。出会った人から得られる記憶に残るエピソード、歩き回っている中で発見した情報、こうしたものはリアルな場があってこそ担保されると思います。オンラインのコミュニティの中でリアルの様に歩き回るスキルが必要なのかもしれません。

 

オンライン版でも価値を出せるかは、リアルでの形式に拘らずに、オンラインならではの良さを出していけるかにかかっています。
私自身、色々な形式のセッションに参加してみて、オンラインでもオンデマンドの動画、同時刻で行うライブセッション、ライブセッションの録画の配信、チャットでの会話等、ツールやプロセスの選択肢は広がっているので、目的に応じたプログラムの設計が重要だと言う事を再確認しました。
そして、これは対面で集合の場合でも一緒、あまり、”オンライン”と言う言葉に振り回されずに、かつ、これまでの提供方法の固定観念は外して、目的からデザインする基本に立ち返るのが大切ですね。

 

 

最後に、これは私自身の実験でもありますが、オンラインでの手軽さを活かした、「かんたんに学べるシリーズ」を紹介させて頂きます。テーマに合わせてランディングページのテイストも変えました。

 「かんたんに学べるシリーズ」とは、ちょっと難しそうな題材を「かんたんに」学んでいただく短編セミナーシリーズです。 第一弾(7/20(月)13:30〜16:30)は、多くの方が経験されている「リモートワーク」を事例として、「ビジネスチャンスの探し方」を学びながら、「イノベーションの基礎」をオンラインで習得いただきます。

https://school.jma.or.jp/products/detail.php?product_id=151390

他にもオンラインでのセミナーを企画しておりますので、ご期待ください!

人生をイノベーションするための動画によるコンテンツ配信を始めます!

Written by 津嶋 辰郎 on 2020-06-22

INDEE JapanもVLOGを始めることにしました。

コンセプトとしては、

Innovation for Life

 

変化の激しい現代社会において我々一人一人が活き活きと生きるために、それぞれの人生をイノベーションしていくために大切なことを発信していきたいと思います。

ただ世の中にはすでにYoutubeなどでのVLOGや動画コンテンツは溢れている状況ですので、今更始める意義としていくつかの特徴を持たせたいと思います。

 

・本質が故に難解なことを爽やかに?!語ります。

・精神論にならないように、具体的な体験や身近な事例を通してお伝えします。

・自分事にして頂くために”問い”を毎回投げかけます。(ここが最大のポイント!!)

・移動中にも見て頂けるように、音声だけでも理解できる内容で5分程度に凝縮します。

 

といってもニッチで本質的なコンテンツ・・・というYoutubeがメディアとして得意とする領域とは真逆な?!内容での配信ですので、みなさまからの反応検証をしつつ必要に応じてピボット?!していきます。

早速vol.0としてのこちらの動画をご覧ください。

 

Innovation for Life vol.0

現代社会において幸せな人生をおくるために大切なことを考える問いを発信することでみなさまとご一緒により良い未来そして社会を創っていくチャンネル Innovation for Life・・・ここからスタートいたします。 是非ともみなさまからもご感想やご要望をよろしくお願いします。

innovation for life vol.0