折れないメンタルの作り方 テクノロジーと共存する未来に備えるために

Written by 津嶋 辰郎 on 2019-12-16

WHOが発表している報告によると、


うつ病の人は2015年時点の世界総数推計で3億2,200万人に達し、05年比で18%以上増加した。


との事である。恐らくこういう統計データの数字以上に、昨今メンタルの不具合を訴える人を身近に感じているのではないだろうか。


私は現在、企業の経営者、新規事業立ち上げのコンサルタント、研究開発型スタートアップの支援者、エンジェル投資家、プロトライアスリートの支援者、全国トップを目指す人力飛行機クラブの創設OB、全国トップを目指す少年剣道の指導者補佐?!として、日常生活の中で普通以上にストレスを感じているであろう老若男女と過ごしている。

自分自身としても過去に異なる3種目において日本一を目指して戦い、運が良いことに達成することができた。ただ思い返すとどのチャレンジにおいてもメンバーのメンタルという側面では、改善の余地が多いにあると反省しつつ現在の取り組みに活かしている

 

本ブログでは、その取り組みにの中で今感じている最も重要な事をシンプルな図式で表現してみようと思う。


今回取り上げたメンタルの不具合という問題は、心が折れるとか心が病むとか表現されるように、定量的な状態量の計測が難ししく、かつ外部から観察が難しい”心”という存在に起因している。さらに、その不具合の原因も”ストレス”というというこれまた定量的な計測や絶対値の定義が難しいものによることが、問題をよりいっそう複雑にしている。


しかし、現実に目を向けると客観的に見ても明らかに、毎日非常に高いストレスにさらされながらも、高い目標に取り組み結果それを達成している人々も数多く存在すのではないだろうか。こういう現実からは、そうしたチャレンジに取り組むことができる先天的に、または後天的に身につけた、ストレスを回避できる特殊な能力でもあるのだろうか?またはどんなストレスにも耐えられる強い心というものがあるのだろうか?と考えたくなる。


先に自分の考えを述べると、これは特殊な能力でも心そのものの力によるものではなく、


社会と自分を繋ぐ関係性の違いである

そのことを極めてシンプルな不等号の図式で示すと下記である。


自分自身が心から望んでいるありたい姿 > 社会や周囲からの期待


この関係性が成り立っている元での仕事、スポーツ、その他日常生活におけるチャレンジは、ストレスで潰れたり、心が折れたりすることはない。

逆に、

自分自身が心から望んでいるありたい姿 < 社会や周囲からの期待


この関係性になっている取り組みは、どんなに一般的にレベルが低いチャレンジと考えられる取り組みであっても、いとも簡単にストレスは我々の心を蝕んでいく・・・。こう考えると心に起こっている現象は、非常にシンプルである。


この話を前述した日本を初めとする先進国におけるメンタルヘルスの問題原因の考察に当てはめて考えると、現状はこう表現できる。

多くの企業の置かれた競争環境が厳しくなる影響で、経営者そして管理職が社員に、より高い期待を要求せざるを得なくなった。さらに業績向上のために効率化、定型化された業務環境によって、多くの社員が自分自身としてのありたい姿を描けなくなってしまった。その結果、伝統的な企業に属する会社員はストレスを感じ続けながら業務に向き合う事になっている。

一方、自分も含めたオジサン世代が、今考えるブラック企業の環境でも潰れずやってこれた理由は、世代総じて心が強いわけでは無く、この不等号が左に開いていた環境下で仕事に取り組む事ができていたからだと考えるとシンプルに理解できるのではないだろうか。


そして人生経験として成功体験の積み上げは、結果的に左辺のありたい姿をどんどん高いレベルに押し上げてくれる。


自分自身が心から望んでいるありたい姿 >> 社会や周囲からの期待


だからこそ難題に取り組める起業家やトップアスリートなどは、一般人からしたら全く考えられないような、チャレンジをしていたとしても、本人はそれほどまで、いわゆるストレスは感じていないのである。


ここから学ぶべき最も重要な教訓は、この図式のバランスを崩さない限り、人間は誰しも前向きにチャレンジをすることができる能力を持っているということである。

もしあなたが現在の取り組みに何か継続的にストレスを感じているならば、このバランスが崩れていると考えて、現状を見つめ直してみてはどうだろか?

その状況を冷静に把握することができれば、修正は可能である。私の経験上、多くの場合は自分が望んでいるありたい姿を背伸びしているか、本当はそこまで本気でやりたいと思っていないということが原因であることが多い。この事実は、自分のプライドさえ邪魔しなければ、自分自身で修正することができる問題である。


こう考えると我々自身がプロアクティブにこれからくるであろう未来社会において、ストレス無く過ごすために取れる選択肢は2つしかない。それは、


 ・社会や周囲が求める以上のあるべき姿を描いて取り組むこと


 ・社会や周囲からの期待が自分のあるべき姿より低い場所で過ごすこと


前者は勿論のこと、後者も一見非常に難しいようにも思われる。ただ今世の中を騒がせている、グローバル化、ダイバーシティー、ITテクノロジー・・・の流れは、先進国に暮らす人々にとっては新たなライフスタイルの選択肢を与えてくれつつある。自分が求める要件を満たしてくれる、国や地域などの生活する場所、そして仕事や趣味のコミュニティーを見つけ出し、そこに移ることが容易になっていく。


これも20世紀の様々なテクノロジーの進歩は多くの人々から衣食住の不安から解消してくれた。一方、それによって日常生活の活動において、前述の図式のバランスを崩し、我々は”心”という新しい課題に直面している。

この心の問題は、テクノロジーと共存していく未来社会にとって・・・特に今の子供達の備えとして、幼少期の過ごし方から準備を進めておいても遅くない要素だと考えている。 ブログ故にかなりざっくりとした内容であるが、何かの切っ掛けにしてただければ幸いある。