宇宙誕生、最初の1秒の謎

Written by 星野 雄一 on 2019-11-15

先日、「宇宙誕生、最初の1秒の謎」という、何ともワクワクする話を聞きました。ややうろ覚えのところもあるが、その時の話を共有したいと思います。

皆さん、ビックバンという言葉は聞いたことがありますよね?

私はビックバンと言えば宇宙の始まり!というイメージで子供の頃から耳にしていました。ブラックホールと共に神秘的な言葉で、この単語を耳にするとワクッとします。

ちなみにビックバンとは宇宙開始時の爆発的膨張のことを指し、宇宙は非常に高温高密度の状態から始まり、それが大きく膨張することによって低温低密度になっていったとする理論の元に立ちます。

今回聞いた話ですと、現在の地球に届いた光の光度と周波数、それと光の速さと宇宙膨張の速さを加味することにより、X億年前は何度だった!と計算を行うそうです。現在では理論的に導き出した仮説と観測データは一致しているようで、この考え方によって、宇宙誕生後1秒後以降に何が起きたのかまでは解明されてきているようです。

 

そして、やはり気になるのは、最初の高温高密度状態はどこから始まったのか?というお話。

そこも徐々に解明されつつあり、現在有力な理論は日本の佐藤勝彦東大名誉教授らによって提唱されたインフレーション理論とのこと。インフレーション理論とは、最初は真空のエネルギーだけが存在し、それが相転移することで高温高密度の状態が発生したという考え方です。これも証拠がかなり揃ってきているようです。

 

だから、真空状態→インフレーション→爆発的膨張(ビックバン?)→今ここ、という部分は理論化されているようです。

 

今、ここで(ビックバン?)と書いたのですが、ここに面白い話がありました。

この絵を見てください。先ほどの膨張宇宙のイメージを描いている内容ですが、ビックバンは一番左の起点でその隣の膨張直前の状態にインフレーションの記載がありますね。NASAのホームページでも似たような絵で示されています。

 

当初、ビックバンは「宇宙の始まり」と「宇宙開始時の爆発的膨張」の2つの意味合いが入っていたのですが、その後にビックバン理論の未解明点を解決すべく様々な研究がなされて、あとからインフレーションの存在なども発見されてきたという歴史的背景があり、今も名残で「宇宙の始まり」的な意味合いとしてビックバンを起点として使われているのではないかという話でした。

 

言葉の定義は曖昧な事柄が実証データや多くの人の対話を通して行われるものですので、人類が進化を感じる瞬間であります。インフレーション理論がノーベル賞にでもなった時には言葉の再定義もされるのでしょうか。この前進している感じはワクワクします。

 

その他にも、宇宙誕生自体と同時に、暗黒エネルギーや暗黒物質の存在など、まだまだ未解明なものが多いとのことですが、生きているうちにどこまで解明されるのでしょう。このワクワクを提供してくださる研究者の皆さんには、ありがとう!と思わざるを得ません。

Amazon Go の顧客体験は何が凄くて、何がしょぼいのか?

Written by 津田 真吾 on 2019-10-24

先日サンフランシスコのAmazon Goを体験したので、今回は3つのことを書きます。

1.アマゾンゴー(Amazon Go)は無人コンビニとして話題となってるけど、何が凄いの?
2.小売店の顧客体験ってどうなの?
3.Amazon Goは未来なの?

何が凄いの?

Amazon Goが一目ですごいと言われているのは、「レジが無いこと」です。欲しい商品を持って、外に出るだけで購入することができるというのは、まるで魔法。セルフレジが普及しつつありますが「人に会わない」という無人ではなく、「レジ精算をしない」「どうやって金額を計算しているのかわからない」「決済の瞬間がわからない」んですよね。棚から商品を選んで、店を出れば自分のものになっているというスムーズな買い物体験を提供することが話題です。小売店は「欲しいものを手に入れたい」というジョブを、オンラインとは違い、視覚的・体験的に解決する場ですので話題になるのも当然です。

小売店が片づけるジョブ

このように、小売店が存在するのは「欲しいものを手に入れたい」というジョブがあるからです。欲しいものを目で見て、手でピックアップするだけで買い物が済むというのは、他の店舗と比べるとスムーズかつ快適なプロセスとなっています。「顧客体験」というと、つい「おもてなし」や「接客」といった言葉が出てきますが、「欲しいものを手に入れたい」という機能的なジョブは機能的に優れていないと良い体験とは言えません。Amazonが言う「Frictionless」、つまり、やりたいことが「何の手間もなく」できると、顧客は何度も戻ってくるはずです。Amazonは、その購入する手間がいかにスムーズかをアピールするためにアプリやレシートに、店舗の滞在時間を記載しています。


この時はたった2分27秒しか滞在しなかった

しかし、Amazon Goを利用してみて、Friction(摩擦)は減っているものの、そこまで凄いかな?というのが正直なところです。

まず、店舗に入るのにスマホアプリを起動する必要があります。そのアプリで表示されるバーコードをゲートでかざすことで初めて店に入ることができます。

しかも、事前にアプリをダウンロードし、クレジットカードを登録するなどの手間もあります。また、購入に2分半しか掛かっていないことからもわかるように、品数は多くはなく、正直、買いたくなるようなものがそれほどあるわけではありません。

AmazonGoを体験すると、自動販売機(特にSUICA/PASMOが使えるやつ)がいかに最高な体験なのかに気づかされます。買いたいもののボタンを押し、スマホをかざすだけで買えるのですから。

AmazonGoは、普通のコンビニのセルフレジよりはシンプル。また、有人レジでの待ち時間はないけれど、袋詰めは自分でやる必要があるし、顧客体験が最高に最高ってわけではないというのが実感です。

AmazonGoは未来を象徴しているのか?

ではAmazonGoのような店舗やレジシステムは普及しないかというとそうではありません。顧客体験としては、そこまで劇的に良くなっていなかったとしても、導入する店舗にはメリットがとても沢山あるからです。

小売店が喉から手が出るほど欲しいのは「どんな顧客が何を買っているのか?」という情報です。そのために会員カードやポイントカードを発行し、購買情報と個人情報を紐づけようと躍起です。しかしAmazonはその遥か上を飛んでいきます。なにせオンラインで買っているものと、オフラインで買うものがわかるのですから。どういう商品がオンラインで買われ、どういう商品が実店舗で買われるのか?オンラインに顧客を奪われている小売店にとっては切実な状況におけるクリティカルな情報になるはずです。

Amazonはかつてオンライン書店用に開発したITシステムを、他社にクラウドサービスとして提供しました。その後、AWSとして多くの顧客がクラウドを利用できる形に商品化し、今やドル箱にしています。Amazonがこのシステムを外販するかどうかまだわかりませんが、十分に考えられる戦略です。

小売店に訪れる消費者だけでなく、小売店業のジョブを片づけることで、まだまだAmazonは成長しそうだと感じました。

ベテラン看護師は、なぜ気が利くのか?

Written by 山田 竜也 on 2019-10-21

気が利く人、気が利かない人

 

気が利く人、気が利かない人、いますよね。
では、”気が利く”って何なのでしょうか?

普段この言葉を使うシーンとしては、仕事の場面での顧客や上司への対応、パーティーでの振る舞い、日頃のちょっとした気遣いが浮かぶと思います。これだけだと何だかホスピタリティ、お・も・て・な・し、と同じにも捉えられるのですが、もう少し違う要素が含まれているのではないでしょうか。

最近、思いがけず、入院病棟での看護師さんの振舞いを長く観察する機会を得ました。そこで、新人からベテランまでの看護師さんを見て、お話を聞いて、見えてきた”気が利く”を自分なりに言葉に落としてみたいと思います。

”気が利く”の一つの要素は、目の前の相手への配慮にあると思います。ググるとこんな言葉が出てきました。
「気が利く人」に共通する7つの特徴
   1.挨拶・感謝・お礼を大切にする。
  2.場を読み、全体を見渡す。
  3.人が嫌がりそうなことを率先してやる。
  4.思い込みで行動しない。
  5.「お先にどうぞ」。人に譲れる。
  6.「気配り」を相手に気付かせない。
  7.「あえて何もせず、見守る」ができる。
  (https://tabi-labo.com/220714/sensible-ppl-chara)

”目の前の相手への配慮”と言う言葉では、確かにこうした要素で言い表せているかもしれません。
でも、これだけでは何か足りない気がします。

 

目の前の人への配慮だけでは何が足りないか?

 

例えば、仕事帰り、軽い気持ちで検査結果を聞きに病院に行ったら、
「即入院してください、手術します。」
とお医者さんに真顔できっぱり言われました。
どんな気持ちがすると思いますか?

明日の仕事の予定、家族の事、会社の同僚の事、しばらく会っていない両親、誰に何を伝えよう?そもそも直ぐ手術って?と頭の中は混乱し不安が駆け巡ります。

こんな時、目の前の相手へ寄り添ってあげるだけで不安は解消されるでしょうか?
どうしたら、この不安から救い出し、導いてあげることが出来るでしょうか?

 

ベテランの看護師さんの対応に、すごく感動したことがあったので、思わず、「どうして、そんなに気の利いた対応ができるのですか?」と聞いた時、その答えを得た気がしました。彼女の言葉はこうでした。

 

「私たちは、今の患者さんがどういう状態にあるかを、しっかり申し送りして共有して理解します。身体の状態はもちろん、どんな気持ちか、何を言っていたか、ご家族はお見舞いに来ていたか、仕事の復帰を焦っていたか、等。そして、もう一つ、これからどんな治療が行われるのか、先生がどんな方針を立てているのか、退院までの計画はどうなっているのか。今の状態、今後の方針の2つから、今日は何をどんな順番で行えば一番いいかを考えているんです。」

 

今の患者さんに寄り添う看護師さん、そして、患者さんを快方に向かわせるために方針を立てる医師、この2つが入院患者の不安を取り除いているのだな、と実感した瞬間でした。

 

敢えて言語化すると、突然、普段と違う環境に投げ込まれた人の不安を取り除くには2つの要素が必要と言えそうです。

今の目の前の相手に寄り添い理解する力 x 未来の相手の状態を示し希望を与える力

 

実はこの2つの要素は、企業で新規事業開発に放り込まれた人を導く時にも必要な視点です。緊急入院とは異なるかもしれませんが、普段と違う場所に放り込まれて、勝手も分からず不安という意味では、かなり似ている部分があると思います。

新規事業開発であれば、
 ・今のその会社の状況は?
 ・担当者の経験値や状況は?
 ・これまでに染み付いた習慣や文化は?
を理解しながら、
そこをスタート地点として、未来のありたい姿に持っていくには、
 ・どのぐらいストレッチさせられるのか?
 ・そもそも目標をどのぐらいに置くべきなのか?
こうした事を考えながら、ベストな着地点をクライアントと一緒に見つけていきます。

今のその会社に寄り添う、未来を指し示すという点では、まさに、看護師と医師の二役が必要を使い分けながらの仕事になります。

 

では、この”気が利く力”はどうすれば高められるのでしょうか?

 

看護師さんと言えども、流石に新人さんは自分のことに精一杯で、今の状態と今後の方針から、先回りして”気が利く力”を発揮するどころか、周りが見えていないこともありそうでした、
心も身体も病んでいる状態の人たちばかりの空間に社会人としていきなり立たされるのですから無理もないと思います。勤務中はいつ患者さんに呼び出されるかもしれません。不安な状態にある患者さんは、普段よりもセンシティブで我儘になっている。しっかりとした技術を求められる上に、接客業としてのヒューマンタッチな振る舞いも求められる職場です。日々現場でフィードバックが受けられる。大変ですが、”気が利く”力を鍛えるには、打って付けの職場だなと思いました。

 

日々リアルなフィードバックを受けられる場は本当に重要です。
このリアルなフィードバックサイクルを回し続けることが”気が利く力”を高める方法だと思います。

リアルな、対面での、直接の、明確な言葉と態度によるフィードバック
それはロジカルで腹落ちするもの、不条理で感情を伴うもの、両方必要です。

 

看護師さんの様に、日々、多様で、センシティブで、我儘な、生の人間に対応してフィードバックを強制的に受ける職場は別として、
我々の働く環境は、日々の業務はチャットの報連相で、ワンオンワンミーティングもオンラインで済ますことが多くなっています。直接の刺さるフィードバックを受ける機会は減っています。

  

敢えて、スローダウンして、深く対話する時間をとってみてはいかがですか。
一朝一夕では無理かもしれませんが、続けていけば、きっと、成長のきっかけを作り出すことができます。

時間と手間がかかることには、時間と手間をかけるしかない。
これも一つの真理です。

”イノベーティブな”アイデアが出ないと嘆きたい時には

Written by 星野 雄一 on 2019-10-15

事業変化のスピードが早くなり、既存事業の次の一手を常に考えておく必要がある現代、各社様々なイノベーション創出に向けた取り組みに取り組んでいる。ワークショップをやったり、研修をやったり、提案制度を整えたり。ただ、様々な取り組みを行うものの、なかなか期待するような”イノベーティブな”アイデアが出てこないという声も耳にする。

これには様々な要因がある。そもそも今まで既存事業にしか取り組んでいないので社員のスキルが不足しているケース。こういった場合はトレーニングも効果的であろう。また、パッションの有無が論点になるケースもある。当面順調なビジネス環境にいたり、過去の成功体験が強い組織では新しいことを生み出すパッションの源泉が薄くなるのはある意味必然とも言える。

また社員が忙しすぎて…と嘆く人事担当者の声も聞く。これは本業がある中で片手間でもいいからとアサインされていて、当たり前だがイノベーション創出に時間を掛けることができないということだ(まあ、パッションがあればやれるという考え方もあるが)。

 

ただ、パッションもあってスキルも勉強し、時間も作るが、”イノベーティブな”アイデアが出ないケースも目にする。

 

この原因として強く感じるのが、各社員の体験の幅の狭さだ。いくら思いがあって、優秀で、スキルを身につけても、いつもと同じメンバー、いつもと同じ顧客、いつもと同じ仲間、そして同じ通勤経路という環境の中で生活していたら、発想の転換は難しい。新結合の結合ネタがないのだから。

 

会社を愛していたり、自社商品を愛している人はある意味危険だ。愛しているがゆえ、そのコミュニティの中は居心地がよく外に出ず、そのプロダクト周辺の情報だけを自然と収集してしまう。

 

では、どうすれば良いだろうか?

 

 

イノベーションDNAモデルに拠れば、イノベーターの行動特性の一つとしてネットワーク力というものがある。これは人脈を広げるといった実行志向型の考えではなく、発見志向型のネットワーキング行動だ。自分とは違う人がいるコミュニティに向かって、いつもと違うものを発見する。

また実験力も欠かせない。気になったら、いや、気にならなくても、やってみる・体験してみることが後になって利いてくる。

 

百聞は一見にしかずとはよく言ったもので、自ら体験したものから得ることは多い。

 

 普段会わない人達と会う
 行ったことない場所に行ってみる
 今までと違う仕事をやってみる
 違うカルチャーの会社で働いてみる
 違う成長ステージの会社で働いてみる

 

これらがあとで繋がる。

スティーブ・ジョブズが「将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎあわせることなどできない。できるのは、後からつなぎ合わせることだけだ」と言ったように、その時というよりも、後になって繋がっていたり、活きてくるものだ。

ネットで何でも検索できる時代だからこそ、他者と異なるイノベーティブなアイデアを創出するためには体験することだけが唯一の武器となりうる。だからこそ企業はイノベーション人材を育成するため、人事制度として、今まで取り組んだことのないことをやるための休暇制度や補助金制度に着手するのも良いのではないか。残業削減ではなく、社員の時間の使い方を変える機会を作り、イノベーション文化を育むことこそ働き方改革なのではないだろうか。

 

また子育ての目線でも取り組めることがあるはずだ。子を持つ親の皆さんは、我が子がこれからの時代を生き抜く人間になるよう様々な体験をさせているように見受けられる。ただ、子供のスキマ時間をどんどん奪うよりも、自らが今の時代を生き抜こうとする姿を魅せる方がパワフルではないだろうか。親が新たな体験を楽しんで(特には苦しみ)いる姿を見せ続けることこそが子供にとって将来にわたり影響を与える重要な体験だと言える。

 

社員が、自分が、”イノベーティブな”アイデアが出ないと気づいた時はチャンスである。
今こそ、普段と違う行動をしてみてはいかがだろう。 Do Something Different!!

イノベーターは育成できるのか? 人間社会のジレンマ

Written by 津嶋 辰郎 on 2019-10-08

  

ここ数年は特に企業としては新しい事業を、そして国として新しい産業を創出するためにイノベーター、アントレプレナーの創出が喫緊の課題として注目されている。


果たしてイノベーター、アントレプレナーは育成できるか?

 

の問いに多くの人々が頭を悩ませている。

  

私も前職から十数年にわたって、社会人になった大人だけでなく、大学生や小学生を対象にしてこの問いに向き合ってきている。ただしここで言っているレベルは、GAFAの創業者のような振り切った存在の育成ではなく、そこまで大きくなくとも新しいビジネスを発案し、それを形にしようと努力し、やり遂げられる人材も含んでいると考えていただきたい。


この探索過程で国内外の多くの取り組みを調べ、また自分達が良かれと思うものを実践し、試行錯誤する中で、どうやらこの問いは一般論で語るのはではなく、”現代の日本において”という制約をつけることで、問題を明確化することができると気づいた。


そして現段階の私なりの答えは、


本人が望んでいるならば、現在の教育システムおよび企業システムから隔離することで、ある程度のレベルまではできる


となる。

現在のこの手の議論や取り組みの多くは、教育プログラムな思考を補助するメソッドの習得に殆ど注力されている。しかし、現実に現場で起こる問題は、どんなに創造力や思考力、そして自己肯定感を高めるようなプログラムや刺激を施したとしても、そうした能力が高められた子供達や大人が生きていくことになる、家庭を始め、教育機関、そして企業という社会基盤に受け入れのための準備ができていない。


結局、どんなにこうしたプログラムやメソッドを施したとしても、古い考えから脱せられない両親や親族、教師や校長、そして上司や経営者に触れることにより、すべてリセットされてしまうのである。

このことは、まだ自ら一人で生きていく力を持たない教育を受けている、または雇われている立場にとって、社会や組織に適合していくためには、非常に合理的は選択である。文化人類学者、心理学者、行動科学者が行ってきた様々な研究結果にも現れている人類が進化の過程で身につけてきた根源的な生存本能にからくる、生き残り戦略としての行動特性と考えてもごく自然な結果である。


そしてこの人間社会のジレンマとも言える問題は、クリステンセン教授がイノベーションのジレンマで語っている既存事業と新規事業を両立させることの難しさと同義であり、既存の仕組みから隔離するという手段も企業内で新規事業を成功させるための要件そのものである。

しかし、これは日本に限らず現在の先進国の一般家庭に生まれ育った場合、意図して生活環境を作らない限り、殆ど実現不可能な要件ではないか。そして実際その選択肢を提供できるのは、社会における生活基盤を実質的に支配している、


家族、教育者、経営者のみである


つまり育成のために変わらなければならないのは、育成する側の人間であり、その集団が構成している社会なのである。しかし、なぜこうも当たり前のことにもっと早く気づかなかったのだろうかと思う。残念ながらこの前提にたたず、進められている取り組みの殆どは徒労に終わる可能性が高い。

 

 

どうやら我々は、その本質的な実現手段を考えるより、自分にとって与えられた範囲で、または実現できる範囲の中での手段で考えた方が合理的と感じるのが本能のようだ・・・そしてこれは今の人類の認知としての限界であり、より良い未来を創るために機械に支援してもらう必要がある領域なのかもしれない。

そしてこの二元論では解決できない社会を作りたいと考えるモチベーションが東洋思想に熱い視線が注がれつつある根源ではなかろうか。