『最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるでもない。唯一生き残るのは、変化できる者である』
今の既存事業に行き詰まりを感じている社長が、コンサルタントのYに言います。
「何か良いビジネスないか?」
Yは答えます。
「そんな簡単なものがあったら誰もがやっています。新しいビジネスは、顧客と日々対峙している営業と経営陣が議論して生み出すしか無いものです。私は、議論の中から真のジョブを発見し、どんな取組をすべきか、優先順位はどうするべきかをアドバイスしますよ。」
社長は答えます。
「その通りだ。すぐにでも議論をしなければ。」
しかし、議論は行われません。
会議の場では、経営陣から営業に対して「次週行動管理表」や「顧客訪問頻度管理表」など、書類が次々と提案され導入されます。
書類だけ増えて何も変わりません。
Yは言います。
「行動管理だけでは何も出てきません。HOWが無いのです。議論をして、取組を絞り出し、取組の優先順位を決め、アクションプランを作成・実行してはじめて、行動管理が生きてきます。」と。
社長は同意するものの、議論の時間になると、急用が出来て外出してしまいます。
そして何も変わりません。
何故こんな事が続くのでしょうか?
社長や経営陣は、部下と議論し、一部の無知を知られることで、威厳が落ちると勘違いしているのです。
全てを知っている人はいないし、全てを知らないからといって威厳が落ちることもありません。大事なのは、お互いに持っている情報を持ち寄り、そこにあるジョブズを発見することです。そして、取組を定め、次々と試してみることです。
変化は必要だと言いながら、本当は恐れている人は居ませんか?
どんなに優れた手法を知っていても、どんなに有能な社員やコンサルタントを雇ったとしても、変化を恐れては何も変わりません。勇気をもって変化していきましょう。
私たちは、来年も、変化できる勇気のある方々と、一緒にお仕事が出来るようにと願っております。