もし新たなビジネスのアイデアを出そうと、会議を重ね、ワークショップを工夫しても進まないということはよくあります。仮に良質なアイデアがたくさん出ても、新規事業に着手するところまで何か足りない、という状況をいくつも見てきました。
なぜなのか、見ていきましょう。
- 数多くのアイデアを出しただけで満足してしまう。
- ビジネスをすることを前提にアイデア出しをしていることを忘れて「面白い」アイデアを出すことに興じてしまいがちです。アイデアを出す作業は個人的にもメチャクチャ楽しいので、ついついその目的を忘れてしまいそうになります。ですが、一通り盛り上がったら、ふとその目的を思い出すことを忘れずに!
- たくさんのアイデアが出たとしても、その中から取り組むべきものへ絞り込む「決断」ができない。
- 一つの新規事業アイデアを生むためには、殺さないといけないアイデアは山ほどあります。生かすアイデアと殺すアイデアの違いは、会議室では見つからないのです。
- アイデアを「行動」へとつなげる「覚悟」が生まれない。
- どんなに会議室でのワークショップが盛り上がったとしても、実際にビジネスを興す活動は会議室の外で行わないといけません。そこでは、どんなワークショップ手法も無力です。アイデアをお客さんや投資家、その他色々なステークホルダーに「売り込む」ためには心の底からアイデアに惚れ込まないといけませんね。
これら3つの共通点は「解決すべき問題に深く共感していない」ことです。感情が「おいてけぼり」です。
会議室を出て、問題の起きている現場に足を運ぶと、この辺のモヤモヤがスッキリする例を何度も見てきました。
現場で困っている人を見ていると、心動かされて決断や覚悟は自ずと生まれてきます。
「これをやるべきなんだ」という感情が生まれてくる瞬間を大切にしたい、というお話しでした。