「完成系を描く、実現手段を考える」これでは、完成系を描ききれないものには挑戦出来ない。「完成系の仮説を立てる、実現手段を絵にしてみる、そして顧客に提案して学習する」これが新しい価値を生み出すためのアプローチだ。
新しい価値を生み出したい。新商品・サービスを立ち上げたい。本気でそう思いこのアプローチを頭で知識として理解したとしても、実際に行動するまでにはいくつかのハードルがある。なぜならば、こうしたアプローチは思考の枠として強烈に染み付いているからだ。強制するには自分の思考の枠を認識し切り替えて行かなければならない。これには1.枠を認識するステップ、2.外すステップ、3.戻らない様に強制するステップの3つが必要だ。
- 枠を認識するステップ
- 多くの場合、そもそも自分が枠にはまっている事に気付いていない。正に枠にはまっている事が想定外なのだ。これはいつもと同じ環境で同じ人と仕事をしている限り、自分一人では気付く事はできない。唯一の方法は意識的に自分と異なる世界の人に会って深い議論をすることだ。表層的な議論では自分の枠に気付くまでは至らない。
訓練方法:少しウザいと思われるのを覚悟して、自分の考えを相手にぶつけてみよう。人間関係を壊さない様な配慮だけは忘れずに。
- 多くの場合、そもそも自分が枠にはまっている事に気付いていない。正に枠にはまっている事が想定外なのだ。これはいつもと同じ環境で同じ人と仕事をしている限り、自分一人では気付く事はできない。唯一の方法は意識的に自分と異なる世界の人に会って深い議論をすることだ。表層的な議論では自分の枠に気付くまでは至らない。
- 枠を外すステップ
- 誰もが枠を持っている。これがなければ、それこそ物事の認知も出来ないし、効率的に作業をこなす事もできない。枠は役立つし重要なものだ、だからこそ、外すのには抵抗があるし難しい。転校、転職をした事がある人には分かり易いと思うが、その世界に入って最初に学ぶ事は、その世界での枠を学ぶ事である。ここでいう枠は組織の理念・文化・作法といったものだ。これらを身に付けて上手に泳ぐ事ができる人ほど評価もされる。但し、新しい価値を創造して行くには、その枠が邪魔になることもある。枠を外すというのは、捨てるという事ではない、”必要な時に外せる様になる”という事だ。自分がいた世界を俯瞰してみられる事が外すという事につながる
訓練方法:異なる常識の中で過ごしてみよう。このためだけに転校、転職するのは難しいかもしれないが、留学、留職というのは手段としてはありうる。マンションの理事長になる、PTA会長になるというのも様々な枠に触れるチャンスだ。
- 誰もが枠を持っている。これがなければ、それこそ物事の認知も出来ないし、効率的に作業をこなす事もできない。枠は役立つし重要なものだ、だからこそ、外すのには抵抗があるし難しい。転校、転職をした事がある人には分かり易いと思うが、その世界に入って最初に学ぶ事は、その世界での枠を学ぶ事である。ここでいう枠は組織の理念・文化・作法といったものだ。これらを身に付けて上手に泳ぐ事ができる人ほど評価もされる。但し、新しい価値を創造して行くには、その枠が邪魔になることもある。枠を外すというのは、捨てるという事ではない、”必要な時に外せる様になる”という事だ。自分がいた世界を俯瞰してみられる事が外すという事につながる
- 枠が戻らない様に強制するステップ
- 実はこのステップが一番難しい。普段の自分の思考パターンと異なるものが求められている事に気付き、即座にいつもの枠を外し適した枠に切り替える。これは要するに自分が物事を見ている”視座”を自由自在に切り替えるという事だ。ここで視座は物事を見る立場・位置だ。視座を切り替える事をトリガーとして視野・視点をコントロールする。
懐中電灯で地面を照らしている状態を想像して頂きたい。懐中電灯の光は円錐形に広がり地面を照らす。光の外は自分が認識出来ない世界だ。懐中電灯を上に上げると照らす範囲が広がり、そこに新しい枠が見えてくる。しかし、光が弱くなりくっきりとは見えない。そこで、手を水平に動かし、更に下へおろして行くと、枠をくっきりと捉えられる。この一連の動作を自由自在に行える様に普段から意識して動かしておく必要がある。もしあの人の立場だったら、自分はどう感じ、思うのだろう・・・。視座を切り替える為の動機付けは相手への共感に尽きるのかもしれない。
訓練方法:自分の枠の外にある世界に関心を持とう。と言っても正直、枠の外に関心を持つのは難しい。なぜならば、枠の外になっている理由は、今の自分に内発的な関心がないからだ。沸き上がって来るものが無いままに情報をインプットして関心を持とうとしても、ただの知識になってしまう。一番は枠の外に出て、相手の世界に飛び込んでみる事だ。それでも関心が湧かなかったら別の場所を探せば良い。
- 実はこのステップが一番難しい。普段の自分の思考パターンと異なるものが求められている事に気付き、即座にいつもの枠を外し適した枠に切り替える。これは要するに自分が物事を見ている”視座”を自由自在に切り替えるという事だ。ここで視座は物事を見る立場・位置だ。視座を切り替える事をトリガーとして視野・視点をコントロールする。
訓練方法はどれも簡単ではないが、是非試して欲しい。
ところで、もし自分が枠にはまっている事を教えてくれる輪っかがあったらどうだろう!? 自分の思考のパターンにはまりそうになっている時に、正に孫悟空の”きんこじ”の様に頭を締め付けてくれたなら・・・、でも、その前に必要なのは呪文を唱えてくれる三蔵法師かもしれない。一人での訓練が難しそうだったらメンターを持とう。三蔵法師が見つからなかったら、同じ様な立場によるピアメンタリングでも良い。むしろ必要なのは導いてくれる師匠よりも、背中を押し合える仲間かもしれない。
「緊箍児」(きんこじ、別称「金剛圏」):脱走を防ぐ抑止力として頭にはめられたのがと呼ばれる輪っかである。これは「緊箍呪」という呪文をとなえることで輪が収縮し、頭が締めつけられるというもの(wikipediaより)