Twitterを眺めていたら、リクルートについてのこんなツイートが目に留まりました。
【リクルートのリボンモデル一覧】
○17年3月期の売上
スーモ:995億円
ゼクシィ:546億円
じゃらん:584億円
HP : 374億円
HPビューティー:568億円
ライフイベントの各領域でNo1クラス!
EBITDA マージンも20%越えと収益性も○
ただ、本領域は年間3%成長とどまり、R社としては人材領域にフォーカス中 pic.twitter.com/jaLdPkHA5L
— Kohei Okubo (@Koheei_Okubo) 2018年6月13日
リクルートのさまざまなサービスはB2B2C型のプラットフォームになっていて、これがある意味、勝ちパターンとして伝承されている訳です。プラットフォームは自社を中心に異なる2つの顧客を持ち、それぞれに価値を提供できないと成立しないモデル。図で描くのは簡単だけど、築くのはとっても大変なビジネスです。
そういえば、そこまでじっくりリクルートのモデルを見たことがないな〜と思ってじっくりとリボン図を見てみると・・・そこには「図」以上の秘訣が隠されていたのです。
例えば、スーモを見ると、「住宅を探す個人」というくくりの中に、
- “職場に近い街でひとり暮らしをしたい”
- “子供が生まれたので緑の多い郊外で広いマンションか戸建を買いたい”
- “中古マンションを買ってリフォームしたい”
という顧客のジョブが書いてあるではないですか!!
ざっくりと「住宅を探す個人」という静的なニーズ表現のままだと、色々と不都合があります。
例えば、
- なぜ住宅を探すのかが曖昧だと、あからさまに探している人だけがターゲットになり、他のメディアと熾烈な競争になる
- どんな業者がどんな観点で広告を出せばいいかわからない
- 記事編集者も「住宅」の紹介ばかりで、引っ越しやら暮らし、リフォームなどへと消費者が求めている情報へとアンテナが立たない
ここで取り上げられているジョブは、多く発生し、既存のサービスでは面倒だったり満足度が低いものばかりです。
ゼクシィーだと、以下のようになります。
- “テラスのあるレストランでアットホームなパーティにしたい”
- “都心のホテルでこだわりのウエディングにしたい”
- “指輪も自分たちの希望に沿ったものを選びたい”
と、結婚する人たちがどんな体験を望んでいるのかが一目瞭然です。顧客のジョブに気づかずにいると、レストランなのかホテルなのかという場所だけの提供に終始してしまいがちです。「アットホームなパーティ」と「こだわりのウェディング」では、全体としてのサービスは相当変わってくるのは想像に難しくありません。IRにまで言えるほど浸透して入れば、そのジョブの違いを意識した情報提供、紙面づくり、企画、などなどが可能になるんですね。