歴史的なイノベーション事例を振り返ると、必ず運や奇跡としかいいようのない出来事が登場してくる。あれはまぐれだ!とかたまたま運が良かっただけというのはたやすい事である。しかし、それは結果にだけ目をむけるからであり、そこには、
今回はお盆まっただ中の暑い夏にはぴったりな?!一見オカルトちっくでスピリチュアルなお話をしてみたいと思う。と言ってもこの話は多くの人にとって間違いなく向かう価値のあるテーマである。
成功哲学の古典であるナポレオンヒルは”思考は現実化する(Think and Grow Rich)”という言葉を残している。ここでは”思考”という言葉が使われているが、私は自分の実体験と他のイノベーターとのコミュニケーションからは”想像(Immagination)が現実化する”というのが真実だと考えている。これはある意味スピリチュアルな世界でも語られていることでもあるが、より現実的に受け入れやすくするためにはイノベーターやトップアスリートに共通するアートな領域をアナロジーとして考えるとより真実味を帯びてくる。
まず、イノベーターについて考えてみよう。まずあなたが長年考えていた課題を解決できる可能性がある”画期的でいけてる”アイデアを思いついたとしよう。毎日のようにそのことを考えてきた自分は、これは間違いないと思っている。しかし、そのようなものは今のところ身近には存在せず、実現可能かどうかもよく分からない。そんな段階でそのすごさを他人に理解させることができるだろうか?あなたが情熱的にそれがどの程度すごいのか?それによってどのように生活や世界が変わるのか?を語ったとしても、それを考えてきた時間もそれによって積み上げられた知識が全くことなる相手に伝わることはない。そこで考えて欲しい。あなたの頭の中にあるアイデアとはどういう形だろうか?そうそれは言葉でもなく、単純な二次元の絵でもなくあなたのイマジネーションから生まれた複雑なイメージである。あなたは長い時間と努力を通じて、そのイメージを構築してきたのである。そしてそれはイメージゆえに言葉にならない。世の中にまだない画期的なものであればあるほど伝わりにくい。そうすべてのイノベーターは必ずこのジレンマに向き合うことになる。
イノベーターとトップアスリートに共通しているのがイマジネーションにあるということは少しはご理解いただけただろうか?このアナロジーは芸術家といわれる一流アーティストや一流と言われる経営者(主に創業者や起業家)にも当てはまる。彼らには見えているのである。ありたい姿としてのイメージが。そして前述したようにそれが他人に理解できない理由も明白である。彼ら自身が言語化できる手段を持たないということと、他人にそれを理解する素地を持ち合わせていないのである。
つまり”想像が現実化”しているのである。想像できるから実現できるのである。言い換えると
一見、鶏と卵の議論になりそうであるがそうではない。この想像、つまりイマジネーションをより鮮明にするために我々は日々努力する。このイマジネーションに自信を持てるようになるために苦しい思いもする。これがイノベーターが現状を認識するために情報を集め、仮説を立てて繰り返し検証しつづける意味でもあり、アスリートが毎日自分の身体と心と向き合い続ける意味である。これがイノベーションを実現するためのプロセスの目的の真実である。
この真実は実は世の中的には、多く語られない・・・なぜならば知識やスキルのみで評価されてきた、一般の人々にはこのイマジネーションに向き合ってきていないため“結果”しか理解できないからである。そして、第三者はこの結果をもとに様々な伝説や神話は創られてきた。そしてイノベーターもこの真実を伝えられないと諦めてきたからこの結果だけから作り上げられた伝説や神話を受け入れてきた。
あなたが未来を創りたい・・・またはそこまで思わなくても幸せな人生を送りたいと考えているならば、この真実についてもう少し考えてみて欲しい。